未来予報

おすすめの映画や自然、猫について綴っていきたいと思います。

映画なんでもランキング。トランプを知るための映画5選。(次期アメリカ大統領、トランプの記者会見を見て)

タッカー(1988年 アメリカ合衆国) アメリカは自由の国だ。貧しい者でも努力すれば成功する。誰もがスターにもなれる。というはごく稀でそれほど自由ではない。自由を奪う自由がある。この映画は自動車会社を立ち上げた男たちの戦いを描いている。アメリカ…

『僕を葬る』(2005年 フランス)

もし余命3ヶ月と宣告されたら人はどう生きるだろうか。死の到来を受容する瞬間はどんな心境になるのだろうか。私は幼い頃から死について考えることが多かった。私の育った家の近くに病院があり、私たちの遊び場の一つだった。悪ふざけして院内でかくれんぼ…

『天国の日々』(1978年 アメリカ合衆国)

とにかく美しい映画だ。始まりから終わりまで柔らかい光を浴びていたい。例え結末が残酷でも浴びていたい。展開する物語を追いかけるのを忘れてしまうくらい気持ちいい。映画を撮ったのはテレンス・マリックである。マリックは人工的な光を好まない。映画の…

『接吻』(2008年 日本)

この映画を観て小池栄子を好きになった映画ファンは多い。私もそうだ。殺人犯役の豊川悦司の演技も恐ろしい。が、小池栄子の狂気はそれを凌駕する。何かに取り憑かれたら人間とはここまで執着するのだろうか。それは信じた人への愛を貫くために必要なことな…

『運動靴と赤い金魚』(1999年 イラン)

この映画を観てイラン映画にハマった人も多いだろう。それを先陣したのはマフセン・マフマルバフでありアッバス・キアロスタミであることを忘れてはいけない。この映画を一言で言うとイスラム社会に生きる兄妹の美しい愛の物語と言える。ご存知の通りイスラ…

『映画に愛をこめて アメリカの夜』(1973年 フランス)

最初に低次元なことを書いてしまう。申し訳ない。実はこの映画を観て映画の撮影における謎解きができたのだ。映画の原題は『La Nuit américaine』英語では『Day for Night』となる。撮影技術やフィルムの感度が今ほど優れていない時代では明るい昼間に撮影し…

ホンドリス

静寂に包まれたはずの冬の森を歩いていると頭上からサラサラという音がどこからともなく降って来る。優しいその音は雪や雨が降る音ではない。音の正体は大抵はホンドリスである。ホンドリスは頭上の松ぼっくりを食べているらしい。そしてその松ぼっくりのか…

『若者のすべて』(1960年 イタリア、フランス)

イタリア映画界の巨匠ルキノ・ヴィスコンティー監督が描いた青春群像であり家族崩壊の物語である。都会に暮らす長男を頼って母親と残された四兄弟がミラノへ移住する。成功を夢見て、働き、学び、恋愛して懸命に生きて行く物語…。うまく進めば良いがそうはな…

『俺たちに明日はない』(1967年 アメリカ合州国)

世界恐慌時代のアメリカで起きた銀行強盗事件を映画化した作品。ボニー&クライドとして今でもアメリカではある種ヒーロー扱いされている。物語は出所したばかりのクライド(ウオーレン・ベイティー)が田舎で暇を持て余しているクライド(フェイ・ダナウエイ…

タンチョウ

日本最大の鳥タンチョウは、北海道だけに生息している。背丈は1、5メートル程だが、両翼を広げると2、4メートルにもなる。とても大きい。しかし動きはとても繊細だ。細い脚で軽やかにステップしながら体を丸めたり伸ばしながらダンスする。更に大きな翼…

映画の読み方書き方『七人の侍』(1954年 日本)

この映画を知らないで日本映画は語れないと言っても過言ではない。私などこの映画でどれだけ励まされたことか。仕事で上手くいかない時、とてつもなく傷つきうずくまった時にこの映画を観ると再び活力が湧きあがって生きて行くことが出来た。とにかく勇気と…

映画の読み方書き方 『許されざる者』(1992年 アメリカ合衆国)

この作品はクリント・イーストウッドの作品の中で最も力強い映画と言われている。かつて史上最悪な殺し屋と言われたイーストウッド演じるウイリアム・マニーは今や息子と娘を持つ二児の父親。若き妻は三年前に他界しマニーは牧場主として貧乏な生活をしてい…

映画の読み方書き方 『パリ、テキサス』(1984年 西ドイツ・フランス合作)

映画の冒頭からアメリカの砂漠が映し出される。一目見て舞台はアメリカの西部地方を予感させる。一人の男が右手にオイルを入れるような容器を持って歩いている。その様相は特殊だ。赤い帽子によれよれのジャケット。それに穴の空いたシューズ。口ひげは無造…

映画の読み方書き方 『アニー・ホール』(1977年 アメリカ合衆国)

ウディ・アレン作品の中でも最高傑作と言われている。舞台はニューヨーク。大人の恋愛映画だ。アルビー・シンガーというコメディアンを演じるウディ・アレンは友人の紹介でアニー・ホールを演じるミアー・ファロー出会い、恋に落ちる。最初に恋の戦略を仕掛…

映画の読み方書き方 『ストレンジャー・ザン・パラダイス』(1984年 アメリカ合衆国)

ジム・ジャームッシュを一躍世界へ羽ばたかせた作品はなんと言っても「ストレンジャー・ザン・パラダイス」であろう。この作品でカンヌ国際映画祭でカメラドールを獲得する。しかしニューヨークの学生だった時に撮った「パーマネント・バケーション」も良い…

映画の読み方書き方 『友だちのうちはどこ?』(1987年 イラン)

この映画のポスターに写る虚ろな少年の眼差しとタイトルを見ただけでこの映画の内容がわかってしまうほど単純な物語だ。一言で言うと友だちのうちを探す子どもの冒険旅行だ。映画の冒頭で先生が宿題のチェックをしている。ネバツデという少年が泣いている。…

オオキンカメムシ

私はあらゆる昆虫の中でカメムシが一番好きだ。特にこのオオキンカメムシが大好きだ。オレンジ色に輝く身体、そして黒い模様がまるで人の顔のように見えてとてもユーモアがある。手の平に乗せた重厚感もたまらない。しかも臭いは他のカメムシと違って柑橘系…

センブリ

センブリを漢字で書くと「千振り」になる。千回熱湯で振り出してもなお苦味が残るという意味だ。私が子供の頃過ごした田舎ではセンブリのことを「当薬」とも呼んでいる。“まさに薬にすべし草である”ということだ。実際、センブリを飲んだことのある人は近年…

2017年スタードダッシュ!ビジネスマン必見、お正月この映画を観れば世界がわかる

ジャイアンツ 2017年、いよいよトランプ政権が始動する。私はこのトランプは面白いと思う。暗殺、病死しなければ歴史に残る大統領になる気がする。人種差別的な発言はあるが、それは政治から離反していたアメリカ大衆を政治に興味を持たせるためのパフォーマ…

映画なんでもランキング お正月この映画で女を磨ける映画5選

ブルージャスミン ウディ・アレン監督作品。ケイト・ブランシェットを主演に迎えた傑作である。この物語は勝組負け組の人生について明暗もしくは天と地の落差を用いて描いている。かつては栄光のセレブ生活を送っていたが、ある出来事から転落していく。転落…

映画なんでもランキング お正月どっぷり涙を流したい映画5選

紙屋悦子の青春 反戦、そして平和を愛する人、黒木和雄監督の遺作である。世の中に多くの戦争映画があるがこれほど素晴らしい作品はない。戦争映画、いや反戦映画としてこの映画は映画史に永遠と刻まれるだろう。劇中、一発の銃声も聞こえない。残虐なシーン…

映画なんでもランキング 家族で観るお正月映画5選

男はつらいよ 紛れもなく昭和を代表する大衆映画だった。あのオープニングテーマ曲で日本の正月は始まったと言って過言ではない。渥美清演じる寅次郎が繰り広げるコメディ映画だ。テキ屋として風のように日本を流れ流れてさすらう寅次郎はお金はないが人情は…

フユシャク

冬だけにしか命を全うしない虫がいる。それがフユシャク蛾という昆虫だ。この昆虫は蛾の仲間で冬にしか現れない。もっとも夏は尺取り虫という幼虫(英名メジャーリングワーム)として有名だが成虫として活躍する季節は雪も降りしきる寒い季節である。夏に出…

映画の読み方書き方『ニュー・シネマ・パラダイス』(1988年 イタリア フランス)

この映画を観たのは確か1989年から90年の冬だったと思う。今ではこの映画は自分のベストムービーは?と言う問いに対して、必ず上位にランクインする。 私は当時、24歳の若者であり未来への夢と現実の狭間に揺れていた心情光景の中、この映画を観た。 おそら…

映画の読み方書き方 『ジョーズ』(1975年 アメリカ合衆国)

私は映画好きの人から「一番好きな映画は何?」と言う問いかけに対し『ジョーズ』と応える。誰もが不思議がる。その気持ちもわかる。決して芸術性の高い作品ではないと言う理由からだろう。しかし私にはこの映画で得た思い出と共に「将来、こんな仕事に就き…

サワガニ

サワガニを見つけると今は亡き母の事を思い出す。子供の頃、野山を駆け巡りウルシの葉っぱでかぶれた私の顔を見ては一緒にサワガニを捕まえに小川へ行った。 母はサワガニを数匹捕まえガーゼで包み残酷だが石でつぶし、サワガニから出る体液を私のかぶれた顔…

映画の読み方、書き方『東京物語』(1953年 日本)

小津安二郎監督の名作である。この映画を初めて観たのはまだ私が二十歳の頃だった。当時の私は東京につき合っていた女の子がいて月に一度、名古屋から東京へ出かけデートしていた。学生の私はお金がないから新幹線など使えず、アルバイトしていた運送会社の…

ヤマガラ

ヤマガラを漢字で書くと『山雀』となる。字義通り山に棲むスズメの仲間である。大きさもスズメ同様14センチ位。しかし身体の模様は茶色いスズメと違って非常に美しい。頭部は黒く、後頭部、額から頬、喉の一部はクリーム色。背と腹は赤褐色、尾は青灰色で…

映画の読み方書き方『パーマネント・バケーション』(1981年 アメリカ合衆国)

ジム・ジャームッシュの『パーマネント・バケーション』を初めて観たのは僕がニューヨークに住んでいた1990年の夏だった。ジャームッシュ監督の作品は日本で『ストレンジャー・ザン・パラダイス』『ダウン・バイ・ロー』『ミステリー・トレイン』を映画館や…

映画の読み方書き方『グラントリノ』(2008年 アメリカ合衆国)

先日、クリント・イーストウッド監督のことを書いたら、知人から電話が鳴った。「どうしてそんなにイーストウッドが良いのか教えて欲しい!」と。やはり彼はイーストウッドの『ダーティー・ハリー』の印象が強いようで、監督としての作品はあまり観ていない…

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