未来予報

おすすめの映画や自然、猫について綴っていきたいと思います。

カンタン

AD

f:id:waiwaicat:20161225124121j:plain

 『鳴く虫の楽園』を訪問する季節が到来した。虫と言えば夏と想像しがちだが、実は虫が最も栄える季節は秋なのだ。街の路肩の潅木からはコオロギのコロコロ、街路樹からはアオマツムシのリィリィリィという声がやかましいくらいに降って来る。鳴く虫は星の数ほどいて種類も豊富だ。その中で、一番美しい声で鳴くのがカンタンと言っていい。ルルルルルーとか細く鳴く声は『鳴く虫の女王』だ。とにかく優しいのだ(先に挙げたコオロギはまだ許せるがアオマツムシはうるさい。長時間聞いていると辛い時もある)体長、約15ミリ。中国大陸からの帰化昆虫とされている。鳴くのはオスだけでメスは美しいオスの美しい調べに惹かれるようにオスの元を訪れる。オスはメスが近寄って来ると一層高らかに鳴き、小さな羽を目一杯広げて一生懸命アピールする。オスの背中にはメスが好む分泌物があるのだ。それをメスに差し出し舐めさせる。愛のプレゼントだ。結構キザな奴である。メスはその分泌物にうっとりしてしまう。オスはここぞとばかりに下から交尾し、事が終えるとすばやく立ち去り生命を全うする。実にユニークな生態行動である。カンタンの名の由来は昔、中国に廬生という男が邯鄲の都で仙人から貰った枕で眠り幸福な一生を送る夢を見たが、目覚めてみると黄梁(粟)の粥が煮えた時間でしかなかったという故事から。つまり人生の夢や栄華は一瞬で儚いものだという意味だ。私は草原へ行ってあらゆる虫が出す音の中からこのカンタンの鳴く声を頼りにカンタンを見つける瞬間が好きだ。か細い声の中にも一生を力強く生きている姿には胸を打たれる。一刻も時間を無駄にしてはいけない、人生はあっという間だ!そんなメッセージを受ける。

 

分布 日本全土
生息地 草原、山野の藪
繁殖期 8〜9月
体長11〜-20mm。

クズの葉の裏側に隠れて鳴いている姿をよく見る。クズの葉っぱに穴を空けて、スピーカーのように利用して音を流しているという説もある。クズやヨモギの葉を食べるが、アブラムシも食べる。

日本国内の研究機関では中国大陸から移入した外来種とであるという説と外来種ではないという説がある。

広告を非表示にする

AD