未来予報

おすすめの映画や自然、猫について綴っていきたいと思います。

リンドウ

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晩秋の風物詩、銀杏の葉っぱが黄色く風に舞う様子はどことなく心淋しい。私は澄み切った秋空の下でこのリンドウの花を見ると何故かほっとする。この紫色の花、そして蕾みのソフトクリーム状にクルリと巻いている着物姿の上品な女性を彷佛させるいでたちを見ていると目を近付け見つめ、ほれぼれとしてしまう。下世話ではあるかも知れないが口付けしたくなる気分だ。リンドウはハルリンドウの方が有名だが私はこの秋に咲くリンドウにとりわけ心を奪われるには理由がある。去り行く恵みの季節、訪れる冬、前者は慎ましやかに祝福し後者は厳しい季節の到来さえもじっと心待ちにしている様子が伺えるからだ。リンドウは朝方の寒い時はあまり大きく花を開かない。日中の陽ざしが照り暖かくなるとゆっくりと花を広げる。広げてもヒマワリのように自らを誇張しない。お淑やかで気品がある。開花した大きさは約30ミリくらい。上から見ると真ん中の白い花粉を囲んで五角形の花が咲き誇っている。そして夕方になるとゆっくりと花を閉じる。その様は一日が過ぎるという時間を共有しながら変化する姿とあいまって何とも可憐で美しく哀愁を感じる。リンドウの名の由来は“竜胆”に由来する。リンドウの根っこを漢方薬として利用するそうだがそれがとてつもなく苦く、まるで竜の胆を食べた味という意味になるらしい。しかし実際に竜に胆を食べた人はいないし私も食べたことがない。私はこのリンドウがシャンと背を伸ばしてお日さま向かって咲いている姿を見ると気持ちが引きしまる。寒い季節、風邪などひかずしっかりと生きて行けよ!とそんな励ましをもらうからだ。

 

キキョウ(桔梗)

分布 北海道、本州、四国、九州
生息地 陽当たりの良い草原、田畑
花期 7〜9月
高さ 40〜100センチ

絶滅危惧種である。
秋の七草である。



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