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映画の読み方書き方 『パリ、テキサス』(1984年 西ドイツ・フランス合作)

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映画の冒頭からアメリカの砂漠が映し出される。一目見て舞台はアメリカの西部地方を予感させる。一人の男が右手にオイルを入れるような容器を持って歩いている。その様相は特殊だ。赤い帽子によれよれのジャケット。それに穴の空いたシューズ。口ひげは無造作に伸びていて一見するとホームレスのように見える。男が立ち止まって空を見上げると鷹がクイっと具合で首をねじる。男は鷹の向いた方向へ再び歩を進める。これだけでこの映画に引き込まれる。しかも青い空と褐色の砂漠と男の被る帽子が色彩的にとても合っている。ハリー・ディーン・スタントン演じるトラビスは途中に立ち寄ったガソリンスタンドで氷を口にして倒れてしまう。医者に担ぎ込まれてもロスに住むウオルトに連絡しウオルトが引き取りにくる。それまでトラビスは一言も言葉を発しない。4年間失踪していたトラビスにウオルトは色々と聞くが相変わず口を開かない。そして遂にトラビスは「パリ」と口にする。それはフランスのパリではなくテキサスにある都市の名前だった。その場所に二人の両親が買った小さな土地がありトラビスはその場所を目指していたのだ。ウオルトはとりあえず自宅があるロスへ向かう。ロスの家にはトラビスとジェーンとの間に出来た子どもであるハンターがウオルト夫妻によって育てられていた。実の父親と体面したハンターは戸惑うが次第に心を通わせていく。そして二人はジェーンを探しに車でダラスへと向かう。ジェーンを見つけるがジェーンの商売は娼婦。それをハンターに悟られないように二人を再会させる。そしてまたトラビスは去っていく。この映画はいわゆるロードムービーの代表作であるが、随所に家族の絆について語られている。まず第一に家族を捨てたトラビスとジェーン。そして家族を得たのに失ってしまったウオルト夫妻。最後には再び息子と生きることを決意したジェーンに対してトラビスは家族の元から去る。それらが美しいアメリカを舞台として描かれているから尚更悲哀に感じる。

 

ウイキペディアより引用 

Paris,Texas
監督 ヴィム・ヴェンダース
脚本 L・M・キット・カーソン
サム・シェパード
製作 クリス・ジーヴァニッヒ
ドン・ゲスト
製作総指揮 アナトール・ドーマン
出演者 ハリー・ディーン・スタントン
ナスターシャ・キンスキー
音楽 ライ・クーダー
撮影 ロビー・ミューラー
編集 ペーター・プルツィゴッダ
配給 日本 フランス映画社
公開 フランス 1984年9月19日 西ドイツ 1985年1月11日 日本 1985年9月7日
上映時間 147分
製作国 西ドイツ フランス
言語 英語
興行収入 $2,181,987

パリ、テキサス - Wikipedia

 

 

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