『若者のすべて』(1960年 イタリア、フランス)
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イタリア映画界の巨匠ルキノ・ヴィスコンティー監督が描いた青春群像であり家族崩壊の物語である。都会に暮らす長男を頼って母親と残された四兄弟がミラノへ移住する。成功を夢見て、働き、学び、恋愛して懸命に生きて行く物語…。うまく進めば良いがそうはならない。長男は家庭を持ちまともに働き始めた。次男のシモーネがどうしようもない人間だ。最初は酒飲み、女好きの豪快で面白い奴という印象を持つが途中から完全なクズになる。そのシモーネを母親は溺愛する。諸悪の根源を女にあると言う。三男のロッコも救おうとする。シモーネは自らが溺れた女を殺す。家族は隠蔽しようとするが、唯一まともな四男チーロが警察に突き出す。映画は随所で兄弟ごとのパートで語られているが、まだ幼い五男ルカの場面が印象的だ。クレジットでの紹介はないが、後ろ姿で歩いていくシーンで映画を締めくくる。これで充分だ。非常に悲哀だが、この広い世界をたった一人で生きていけよ!と言っているようにも感じる。
追伸 アラン・ドロンがとにかく美しい。美しすぎる。
ニーノ・ロータの音楽も素晴らしい。
ウイキペディアより引用
Rocco e i suoi fratelli
監督 ルキノ・ヴィスコンティ
脚本 ルキノ・ヴィスコンティ
パスクァーレ・フェスタ・カンパニーレ
スーゾ・チェッキ・ダミーコ
マッシモ・フランチオーザ
エンリコ・メディオーリ
原案 ルキノ・ヴィスコンティ
スーゾ・チェッキ・ダミーコ
ヴァスコ・プラトリーニ
製作 ゴッフリード・ロンバルド
出演者 アラン・ドロン
レナート・サルヴァトーリ
アニー・ジラルド
音楽 ニーノ・ロータ
撮影 ジュゼッペ・ロトゥンノ
編集 マリオ・セランドレイ
製作会社 ティタヌス
Les Films Marceau
配給 Manenti Film Sp.A.
イタリフィルム
公開 イタリア 1960年9月6日
日本 1960年12月27
フランス 1961年3月10日
上映時間 168分
製作国 イタリアフランス
言語 イタリア語
興行収入 ITL 61,200,000