未来予報

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『桜桃の味』(1997年 イラン)

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古今東西、どの時代にも自殺願望の人はいるものだ。誰しも過去に於いて一度や二度は死にたいと思った経験があると思う。でも実際にそのような行為は絶対に止めるべきだ。なぜダメなのか、と問われても私自身若輩者なのでうまくアドバイスできない。でもやめて欲しい。この映画に出てくる男は自分の自殺を手伝ってくれる人を探し回っている。声をかけるがそんなお願いを快く手伝う人などいない。私自身が頼まれても手伝わない。イスラムの教えでは自殺は神の意志に反する行為だ。それを承知でキアロスタミ監督は描いている。なぜ男が自殺をしたいかはあまり焦点になっていない。場面は車の中が中心だ。男は自分で掘った穴に横たわる。目を閉じる。映画の色合いも変わる。場面は一瞬、メイキングかと思われるところで終わる。果たして男は自殺に成功したのかどうかは想像に任せるが、キアロスタミ監督自身がイランというイスラム教を国教とする国に生まれている。そのことを考えて観てもらうともっとわかりやすいだろう。

桜桃の味 [DVD]

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桜桃の味
طعم گيلاس
監督        アッバス・キアロスタミ
脚本        アッバス・キアロスタミ
製作        アッバス・キアロスタミ
出演者    ホマユン・エルシャディ
アブドルホセイン・バゲリ
アフシン・バクタリ
撮影        ホマユン・パイヴァール
編集        アッバス・キアロスタミ
配給        ユーロスペース
公開        1997年5月(CIFF)
日本 1998年1月31日
上映時間                98分
製作国    イラン
言語        ペルシア語

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