映画の読み方書き方
この映画を知らないで日本映画は語れないと言っても過言ではない。私などこの映画でどれだけ励まされたことか。仕事で上手くいかない時、とてつもなく傷つきうずくまった時にこの映画を観ると再び活力が湧きあがって生きて行くことが出来た。とにかく勇気と…
この作品はクリント・イーストウッドの作品の中で最も力強い映画と言われている。かつて史上最悪な殺し屋と言われたイーストウッド演じるウイリアム・マニーは今や息子と娘を持つ二児の父親。若き妻は三年前に他界しマニーは牧場主として貧乏な生活をしてい…
映画の冒頭からアメリカの砂漠が映し出される。一目見て舞台はアメリカの西部地方を予感させる。一人の男が右手にオイルを入れるような容器を持って歩いている。その様相は特殊だ。赤い帽子によれよれのジャケット。それに穴の空いたシューズ。口ひげは無造…
ウディ・アレン作品の中でも最高傑作と言われている。舞台はニューヨーク。大人の恋愛映画だ。アルビー・シンガーというコメディアンを演じるウディ・アレンは友人の紹介でアニー・ホールを演じるミアー・ファロー出会い、恋に落ちる。最初に恋の戦略を仕掛…
ジム・ジャームッシュを一躍世界へ羽ばたかせた作品はなんと言っても「ストレンジャー・ザン・パラダイス」であろう。この作品でカンヌ国際映画祭でカメラドールを獲得する。しかしニューヨークの学生だった時に撮った「パーマネント・バケーション」も良い…
この映画のポスターに写る虚ろな少年の眼差しとタイトルを見ただけでこの映画の内容がわかってしまうほど単純な物語だ。一言で言うと友だちのうちを探す子どもの冒険旅行だ。映画の冒頭で先生が宿題のチェックをしている。ネバツデという少年が泣いている。…
この映画を観たのは確か1989年から90年の冬だったと思う。今ではこの映画は自分のベストムービーは?と言う問いに対して、必ず上位にランクインする。 私は当時、24歳の若者であり未来への夢と現実の狭間に揺れていた心情光景の中、この映画を観た。 おそら…
私は映画好きの人から「一番好きな映画は何?」と言う問いかけに対し『ジョーズ』と応える。誰もが不思議がる。その気持ちもわかる。決して芸術性の高い作品ではないと言う理由からだろう。しかし私にはこの映画で得た思い出と共に「将来、こんな仕事に就き…
小津安二郎監督の名作である。この映画を初めて観たのはまだ私が二十歳の頃だった。当時の私は東京につき合っていた女の子がいて月に一度、名古屋から東京へ出かけデートしていた。学生の私はお金がないから新幹線など使えず、アルバイトしていた運送会社の…
ジム・ジャームッシュの『パーマネント・バケーション』を初めて観たのは僕がニューヨークに住んでいた1990年の夏だった。ジャームッシュ監督の作品は日本で『ストレンジャー・ザン・パラダイス』『ダウン・バイ・ロー』『ミステリー・トレイン』を映画館や…
先日、クリント・イーストウッド監督のことを書いたら、知人から電話が鳴った。「どうしてそんなにイーストウッドが良いのか教えて欲しい!」と。やはり彼はイーストウッドの『ダーティー・ハリー』の印象が強いようで、監督としての作品はあまり観ていない…